効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高速増殖炉もんじゅから核燃料取り出し

高速増殖原型炉もんじゅ福井県敦賀市)の使用済み核燃料取り出し作業が今日の午前中から開始された。一時保管する貯蔵槽の液体ナトリウムに浸っている核燃料を取り出して洗い、水の入ったプールに移す、と報じられているが、空気に触れると発火する液体ナトリウムを剥ぎ取って、保管庫に移動させるという極めて難易度の高い作業となる。当初は7月中に作業を始める予定だったが、機器の点検でトラブルが相次ぎ、8月に延期していた。もんじゅは液体ナトリウムが漏れるという重大な事故を起こし、それ以来稼働できていなかったのが、2016年に廃炉と決まり、その作業の第1段階が始まったということだ。もんじゅには、原子炉内に370体、炉外の貯蔵槽に160体の核燃料が保管されている。
計画では、貯蔵槽にある燃料を1日1体のペースで取り出し、年内に100体をプールに運ぶ。19年度には原子炉内の燃料取り出しも始め、22年度までに全ての核燃料を水が満たされたプールに移すことになっている。この移動が終了しても、廃炉の第一ステップが始まったということで、最終の廃炉までには、この核燃料を処理し、安全な場所に移して、放射能が低減するのを待って、地下埋設なり何らかの方法で処分しなければならない。これが具体的にどのように行われるかは示されていないから、いつが終了時期かを示すのは難しいだろう。福島第一原子力発電所を含め、廃炉となった他の原発と同じ問題を抱えている。