効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

下水道からメタンガスなど

東京ビッグサイトで開催される下水道展の開催を報じる記事を読んでいて、下水の汚泥から発電燃料や肥料になる成分を取り出すなど、資源として有効活用する技術の展示が目立つが、下水汚泥をこうしたバイオマス(生物資源)として利用できているのは4分の1にとどまる、ということを知った。4分の1というのは自分としては予想外に大きい数字だった。固定価格買取制度での買取価格が太陽光などに比べて38円/kWhとかなり高いし、環境を命題にした政策を打ち出す地方自治体が増加しているものの、実態として実施されているのは少ないと感じていたのだ。下水処理汚泥からメタンガスを採取するのは、メタン菌を利用するだけに管理も簡単ではないと理解している。肥料に使うのにも、安全性の確保や、販売ルートの確立など、各種の課題がある。しかし、都市の生活廃棄物としてどこでもありながら市民の目からは隔離されている。この処理法や設備の現状を市民にもっと理解させる必要があるだろう。それをエネルギー等として回収できて収益性が確保できれば、下水道の補修費用を多少でも減らすことができる。そして、環境改善にも貢献できるのだから、もっと下水汚泥の利活用を進めるべきだろう。ただ、シンボル効果だけを狙うものは望ましくない。コストメリットがあることを基準にしたシステムを導入して欲しい。奈良県には下水汚泥による発電はまだないはずだ。実施の検討をして貰いたい。