効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

省エネ目標

日本にとって、エネルギー消費の削減は、地球温暖化対応であると同時に、安全保障にも関わる重要なものだ。日本はエネルギー消費の効率化については先進国だとされてきたが、これは工業部門について言えることで、業務部門や家庭部門のエネルギー消費は毎年上昇している。それに関して経済産業省は、2017年度からホテルや百貨店に新たな省エネ目標の達成を求める方針を決めたようだ。これまでは製造業が中心だったが、産業構造の変化でサービス業のエネルギー消費が増えていることに対応して、サービス業にも本格的に省エネを促すもの。延べ床面積や従業員数などから標準の使用量を算出し、それに対して実際に使ったエネルギー量が2〜3割ほど低くなることを目標とし、目標を達成した企業は優良企業として経産省のウェブサイトなどに掲載する。環境対応を評価する消費者も増えているから、目標達成企業として事業者名が表示されることが、売上げ増加に結びつくようになることを事業者は期待するだろう。しかし、それほどうまく行くだろうか。2016年度からはコンビニエンスストアが対象になっているし、2018年度以降、スーパーマーケットや貸事務所、ショッピングセンターなどにも対象を広げていくようだ。エネルギー消費機器のようにトップランナー方式には馴染まない消費分野だから、目標の設定がどのように有効に機能するか、よくチェックする必要はあるだろう。