効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

廃熱購入を省エネ指標に

廃熱は燃焼に関係する部分や化学反応のプロセスで無駄に排出される熱だが、これを利用することにはいろいろな制約があり、コストもそれなりにかかることから、あまりその利用はされていなかった。だが、経済産業省は2016年度から、外部の工場から排出される廃熱の購入を企業に促す仕組みを導入するそうだ。企業は自社で消費したエネルギーから、購入した廃熱のエネルギー分を差し引けるようになるので、省エネ指標が改善する。企業は社会的責任をアピールしやすくなるという。これまではエネルギー使用量の削減だけで評価されていた省エネだが、これまでは企業が外部から購入した廃熱を冷暖房や給湯などに充ててもエネルギー使用量が減ったと見なされず、省エネ指標の改善に結びつかなかった。新たな仕組みでは廃熱を利用するほど指標が改善するようになる。これとの関わりもあるのかもしれないが、トヨタ自動車が調達先の工場の排熱をトラックで輸送し、自社工場で使う実証を始めた。工場間で熱を共有することで、単独ではできない省エネを実現する。このトラック輸送は蓄熱材を使っているらしく、これが実用化されたのだとすれば、廃熱利用が省エネ指標の改善になるのだから、広く普及する可能性も有る。