効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ソフトバンクがソフトとハード両面を支配

一昨日ソフトバンク再生可能エネルギーについて開発に取り組んでいることについて、ポジティブに評価した。今日報じられたソフトバンクによる英国の制御半導体の大手メーカーであるアーム・ホールディングス取得はどのように考えるべきだろうか。この買収に3兆円という投資をするが、株式市場はこのリスクと有利子負債が増えることをマイナス評価して、ソフトバンクの株価は大きく下がっている。日本企業による海外企業買収で過去最大の規模となり、ソフトバンクの代名詞である借金をテコに成長をめざす「レバレッジ経営」が一段と加速すると評されているようだ。今回のアーム買収総額約3.3兆円は全て現金でまかなうとも報じられている。ソフトバンクグループは2016年3月末時点で2.5兆円の現預金を抱えていたが、今期に入り中国電子商取引(EC)最大手のアリババ株売却やフィンランドのゲーム大手スーパーセルの売却などで調達した総計約2兆円を単純に足し合わせると約4.5兆円。今回の買収はその7割ほどを費やすほどの大きな案件だ。だが今の低金利の市場を見ると、借り入れをしても大きなリスクにはならないかもしれない。最終的にはハード産業に入り込むことのリスクの評価だろう。情報産業とインターネット事業については、世界の覇者の分身を日本に取り込んで定着させたのだが、今回の買収は、グローバル市場を狙っていると言えるかも知れない。IOTの世界はエネルギーの流通、特に電力の流通消費の中核となる可能性が極めて高いから、孫社長の経営戦略は再生可能エネルギーの枠組みに止まらず、世界のエネルギー流通を左右するものとなるかもしれない。海外から社長候補を招こうとしていた人事を諦めたのも、この買収に社長候補の人が賛成しなかったからかもしれない。賽は振られたのだから、丁と出るか半と出るか、行方を眺めるしかないだろう。だが、経営者とはこういうことができる人だという見本のように思える。