効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

木質ペレット

国連の食料農業機構(FAO)がとりまとめた昨年末時点の数字では、2014年に世界の木質ペレットの生産量が16%、300万トン増加したそうだ。薪炭の生産量に比べて木質ペレットの生産が大幅に伸びたのは、ヨーロッパでペレットを燃料に使う量の目標が設定されたからだという。2008年から2009年にかけての経済不況のせいで林業は大きな痛手を被っていたのだが、ここ5年間の林業は急速な成長を遂げているとFAOは述べている。この内ほとんどが欧州と北米での生産量である。世界の生産量のうち欧州が61%、北米が33%を占めている。それに次ぐのはアジア太平洋地域の5%、そしてラテンアメリカカリブ海、アフリカ諸国の生産量は1%に過ぎない。2014年の木質ペレット5大生産国は、米国、ドイツ、カナダ、スエーデン、ラトビアである。そのうち、米国、カナダ、ラトビアは大量の輸出国でもある。2014年には生産量の55%が輸出されており、ヨーロッパとアジア太平洋諸国は純輸入国となっている。消費量の多いのは、英国、米国、デンマーク、イタリア、スエーデン。この5カ国で2014年生産量の55%を消費している。各国の林産業の状況が具体的に分かるのはおもしろい。