効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギーの地産地消

環境省が面白いデータを出している。市町村の9割がガソリンや電気などエネルギーの支払いで域外に富が流出しているとする結果を示すものだ。多くの地域でエネルギー代金の支払いで赤字になっており、地域経済を圧迫しているという。生産や支出などから地域の強みや課題を探る「地域経済循環分析」と呼ぶ手法を使い、ある地域がガソリンや電気などを地域外に売って得た収入と購入した支出分を推計、全市町村ごとに収支をはじき出した。約7割が地域内総生産の5%以上に相当する赤字で、赤字が10%以上という市町村も1割近くあった。移動手段に自動車を頻繁に使う地域で赤字幅が大きく、石炭火力など発電所が立地する地域は黒字だった。石炭火力だけに限定する必要はないと思えるが。2013年のエネルギー価格で試算しており、資源安の現在は改善しているはずだが、環境省はエネルギーの支払いが地域経済の重荷になる構造は続くとみる。熊本県水俣市は大規模太陽光発電所などで赤字幅を圧縮した。環境省はこうした取り組みを広げたい考えで、地方の再生可能エネルギー導入を支援する方針だ。いま各地でエネルギーの地産地消が言われているが、現時点では太陽光発電が主流だろう。しかし、他の自然エネルギーの利用や分散型電源の設置も次第に具体化しているのをさらに促進するについて、環境省の姿勢は評価できるものだ。
日経新聞のデジタル版には具体的市町村の地名は出ていなかったのだが、奈良に配送される早版には上位一覧表があり、奈良県がエネルギー赤字上位の4番目になっていた。1番は栃木県。奈良県の順位を下げる方策を具体的に見定め、強化しなければと改めて思った。