効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ニューヨーク州が地中熱ヒートポンプ促進法制定

7月に2つの法律がニューヨーク州議会を通り制定された。地中熱ヒートポンプに促進策として補助金と税控除を認めるものだ。地中にある水の温度が安定しているのを利用して、地中にパイプを埋め込んで夏には冷熱源、冬には温熱源としてくみ出すヒートポンプで、その熱効率は高く、しかもこれまでのように石油などを暖房に使うことも少なくなる。家庭用については5千ドルを上限として定価の25%を税控除として認め、もう一つの法律は、家庭用、業務用両者について、州税(多分消費税)をかけないとするもの。この制度は全米に拡大するだろうと予想される。そのインパクトはかなり大きくなるはずだ。これまで地中熱ヒートポンプが一般には良く知られていなかったのが、この立法によって機器メーカーは販売しやすくなるし、一般消費者は安くつくエネルギー機器があり、エネルギー消費が大きく下がることを理解するようになるからだ。日本でも補助策がとられているが、あまり市場が拡大しているとは言えない。地中に熱交換器を設置するコストが高いことはあるのだが、明確な推進方針を示せば、そして商品開発をバックアップすればまだ伸びる余地はあるし、一次エネルギーの消費を削減する効果が大きいのだからもっと認知される方策をとるべきだろう。ニューヨークの先例がどれほどの効果を生むかを注目している。