効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

イオンが農地バンク活用

政府は企業の農業参入促進を目指し、2014年春から「農地中間管理機構(農地バンク)」を全国で稼働させている。耕作していない農地(耕作放棄地)や飛び地になっている農地を借り上げ、整備して貸し出すために14年度は300億円の予算を確保している。これは農業への企業参加を促進するものとなる。これまで個人経営が当然だった農業が、企業が取り組む事業に転換する機会になるだろう。これを利用してイオンがコメの生産に参入する。「農地バンク」を活用し、埼玉県羽生市で2015年から栽培を始めるが、小売り大手が農地バンクを使ってコメ生産に参入するのはイオンが初めてらしい。イオンは子会社の農業法人イオンアグリ創造千葉市)を通じ、年内に埼玉県の農地バンクと契約し、羽生市でまず11ヘクタールの水田を借り、埼玉県が開発したブランド米「彩のかがやき」を中心に栽培する。15年秋は60トン前後の収穫を見込むということだ。問題は、まとまった地域に農地を貸し出す農家があるかどうかだろう。先祖伝来の田んぼを企業に任せるのに不安をもったり、自分の仕事を奪われるのではないかと考える人もいるだろう。イオンが農業経営に成功し、米流通自体の変革も実現してほしい。これには農協などとの棲み分けも必要かもしれないが、何かをしなければ農業、特に米作りに新しい流れを定着させることはできない。