効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東北3地域に風力拡大へ経産省が系統増強支援

経済産業省資源エネルギー庁は風況の良い東北地方で風力発電の導入を増やすため、電力系統が脆弱な地域での送電網の整備を支援することになったようだ。東北地方の風力発電潜在量は大きいが、発電した電力を需要地にまで届ける系統網が大きく不足していて、何らかの施策が必要なのは分かっていたのだが、やっと政府が重い腰を上げたという感じだ。津軽半島下北半島と、日本海に面する秋田県の酒田・庄内地区の東北3地域で各自整備を担う特定目的会社(SPC)を近く公募し、事業調査費・整備費の半額を助成する。エネ庁は2014年度予算でSPCの事業化可能性調査費用などを補助するために百数十億円を充てている。SPCには風力発電企業などの過半出資を想定しており、SPCに出資して送電網の整備計画に決定権を持てば、風力事業に確実に使われる送電網が最短・最安で整備されるほか、金融機関も融資を行いやすいとみているとのこと。送電網の整備費は電気料金から回収するのではなく、SPCが送電網の利用料を利用企業から徴収し、整備費を回収するという高速道路と同じ仕組みを取り入れる。果たして思惑のようにうまく行くかどうか分からないし、電力の供給組織構造が大きく変わる時期に重なるため、円滑に進むかどうか。ともあれ、風力発電の開発を東北で推進する方針が出たのは、北海道に次ぐものだが、実際に効果が出るのはかなり先となるだろう。現時点では、無いよりましと言った方が良いものかもしれない。