効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中東石油輸出諸国に自然エネルギーと原発ブーム

UAEアラブ首長国連邦)は大量の石油資源を保有しているが、その温存のために自然エネルギー原発の導入に力を入れ始めている。石油資源を国内で消費する量をできるだけ少なくして、国の経済の基本である石油埋蔵量を保持し、石油輸出に陰りが出ないようとするものだ。他の中東産油国にも同じ動きが顕著になっている。UAEの中で最大のアブダビは、2020年までに総消費エネルギーの7%を自然エネルギーにしようとしている。現時点ではその数字はゼロに近い。マスダール・シティーと呼ばれる6.5平方キロの都市を建設中で、これが完成するのは2020年と2025年の間とされる。ここでは太陽他の自然エネルギーのみが使われることになり、CO2の排出はゼロとなる。並行して原発の建設が韓国企業の手でなされるようだ。サウジアラビアは、2030年までに電力の3分の一を自然エネルギーで賄う計画を2010年に出している。同時に原発建設にも熱心で、新しく16基を導入するという。増大する電力消費への対応であることは確かだ。自然エネルギーは別にして,原発が中東に多数建設されることが世界の経済とエネルギー環境に大きな影響を与えることになるだろう。日本企業もこの原発新設に関与するだろうが、それが日本国内の原発稼動にも関係するかもしれない。