効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

今日も展示会

2日目の展示会にでかけた。午後から燃料電池関連の講演があって、いままで律儀に展示会に出ている実績から無料で招待してくれたので出席することにしたからだ。講演会の会場は満席。経済産業省から政策論、燃料電池自動車についてホンダから、家庭用燃料電池と水素供給インフラについて新日本石油から説明があった。燃料電池自動車については、新登場の電気自動車との競合がこれからどうなるかが問われているが、電気自動車の走行距離がまだ十分ではないということから燃料電池自動車の開発はまだ続けられそうだ。しかし、水素の供給インフラを拡充するコストを考慮すると、この競合は燃料電池自動車にとって難しい市場となってきているように思える。会場からの質問にもあったのだが、水素を当面は化石燃料から作らなければならないのは確かだけに、長期的に見て低炭素社会にふさわしい水素製造技術も実用化されなければならないのだろう。
家庭用の燃料電池については、熱利用を含めると化石燃料の利用効率は80%前後と高いだけに、天然ガスなどが枯渇しない限り市場はあるだろう。ただ、日本という限られた市場の中だけを相手にすると、量産効果を十分に発揮することは難しい。しかし、輸出によって生産台数を増やそうとしても、日本向けの仕様では海外には全く通用せず、全面的な設計見直しが避けられない。海外企業との連係をとった進出戦略を考えなくてはならないだろう。日本では瞬間式給湯暖房器が主流であるのに対して、海外では貯湯式給湯暖房機が主流だということを考えるだけでもその難しさが推察できる。海外にも開発を進めているところが実用化に近づいているだけに、どのような海外進出戦略をとるかが課題だろう。