効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

正倉院展

朝から雨。この数日訪問したところへお礼のメールを送ったらすぐ昼になってしまった。正倉院展が明日で終わりだが、明日は大学出講日なので、思い切って観に行くことに決めた。近鉄奈良駅から会場に向かう途中に興福寺があった。沢山の傘の列が見える。阿修羅の拝観に来た人の列のようだ。雨だから人が少ないかと予想していたのだが、この列は正倉院展の会場である国立博物館も同じだった。30分以上並んで入館。テントの下に並べたので助かった。中にはいると展示物を観るのがまた大変。
しかし、展示物には感動が一杯だった。聖武天皇が残した遠い昔のものの後ろにあるものを考えさせられた。織物にしろ琵琶や入れ物のようなものにしろ、素晴らしい技芸を持った人が居たと言うことだ。中国から渡ってきたものもあるが、日本の匠の技をまざまざと見せてくれるものも多い。
租税台帳のような文書にも驚かされた。ある地域の人たちが家族単位にきっちり把握されていたことを教えられたからだ。最初通り過ぎようとした文書が何となく気になって少し時間をかけてみたら、戸別に何人の人が居るかだけではなく、性別、年齢区分だけでなく、右腕にほくろがあるというように特徴が記載されていて、人を特定できるようになっている。この時代の行政制度を目の前に突きつけられた感じもした。また寺院を建設する予算書のようなものもあり、材料、人手、日数など詳細な明細があった。奈良時代を支えた力を具体的に見ることができたのが今日の成果だったように思う。