効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

サービスとは

少し早めに起きて東京へ出かける準備をした。午後からスマートグリッドについてプレゼンテーションをすることを頼まれているからだ。夜半からの雨が降り続いている。天気予報では東京も終日雨ということなので普通の傘を持ってでかけたが、これはずっと厄介な荷物になってしまった。
近鉄で京都に出かけるには大和西大寺駅で乗り換える。確実に席が確保するには500円かかるが特急の指定席を使うのが良い。そのつもりで西大寺に着いてから特急券を買おうとした。普通は自動販売機で購入するのだが、たまたま1万円紙幣しかなかったので窓口で特急券を注文しようとした。ちょうどそこへ急行が入ってきた。ちらっと見ると空席がある。しかし、特急の方が早く着くのが普通なので、そのまま指定席を頼んだ。窓口の人がぱっと止まっている急行の方を見て、「急行の方が早く着きますが、特急でよろしいですか」と尋ねてくれた。一瞬どうしようかと思ったが、空席があることは確実なので、「ありがとう。じゃー急行でいきますから。」と言って注文を取り消して急行に飛び乗った。
席について早速本を拡げながら、爽やかな気分になった。窓口としては、客の依頼に応えればそれで完全に職責を全うしている。そして、早く着くかどうかをこちらは知らないのだから、その情報を教えなくても全く問題はない。その情報提供をすることによって近鉄は500円の収入を失ったことになる。だが、私が得た気持ちよさは500円をはるかに上回るものになると思う。近鉄の顧客サービスの姿を現物で見せて貰ったのだから。9時25分頃の窓口担当者は、そこまで意識していたかどうかは分からないが、近鉄のサービスの良さを素晴らしい形で印象づけたのだ。こちらからは感謝の気持ちしか生まれない。この応対は担当者の人柄から来たものであるかもしれないが、自分としては近鉄の顧客サービスの理念が窓口にまで行き届いていればこそだと受け止めた。
お陰で東京でのプレゼンテーションは大きなミスをすることなく終えることができた。うっとうしい雨の印象を取り払ってくれた近鉄西大寺駅プラットホームの特急券売り場窓口担当者に感謝したい。帰りの新幹線がたまたまN700系だったのでインターネットにアクセスできたので、これを早めにアップロードできるのも爽やかだ。