効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

コメントをいただいて

昨日のMOX燃料を巡ってもった疑問について、えちさんからコメントをいただいた。
『 イメージだけで推定するのですが、質量をエネルギーに変えるという物理的に別次元の過程を実行するので、二酸化炭素排出量で考えれば十分に元が取れるのではないかと思います。やはり、以前指摘なされていましたが、廃棄物処理を含めたコスト試算,また周囲への環境リスクの方が、現実性に問題があるのではないかと思います。
日本は、国策としての原子力発電に、防衛・エネルギー保障の思惑が背景に浮かんで見えると感じます。そうすると、いきなりコスト無視な政策になったり、極端な場合には省エネ活動の否定に繋がらないかと恐れています。個人的には、一回の失敗がもたらす原発のリスクを正確に理解する必要があって、そのリスクを回避するためには、長期的に自然エネルギーへシフトしていかなければならない(早期に達成するためには省エネも必須)と思っていて、もう少しこの点の議論がされるべきだと思います。
原発が重視されている以上、日本で排出量取引がどこまで力を持てるは疑問ですし、そういった意味でも原発への対応は十分な議論を行って欲しいです。最近はCO2低減の話題に隠れてしまって、自然エネルギーの本来の意味が薄れているのではないかと心配しています。』
核分裂のエネルギーは化学反応である燃焼エネルギーとは桁が違って大きいだろうとは思っていた。ただ、昔米国が原子爆弾のためのウラン濃縮に必要な電力を賄うために、発電所を作ったということを聞いたことがあるので、なんとなくもやもやしていたのだが、イメージだけとはいえ、疑問を解消してくださって有難い。どこかでウラン燃料製造と後処理に必要なエネルギーは調べてみたい。
コメントで仰るように、長期的に自然エネルギーへシフトしなければならないのだが、日本の電力会社は、変動するエネルギーを受け入れるのはコスト的にも困難だし、停電の可能性もあるという恫喝ばかりをしている現状を見ると、日本だけ世界の流れに取り残されるのではないかと思っている。日本の送配電系統はすでにスマートグリッドだというような尊大さがある限り、日本は地球温暖化対応に遅れをとるだろう。日本政府はポスト京都議定書に、原発をCDM対象にするよう提案すると報道されていたが、これがもし受け入れられたら世界は悲惨なことになる。