効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気スクーター

蓄電池に家庭で充電して走れるスクーターが商品化されたと報じられています。高性能リチウムイオン電池を搭載した電動スクーターで、東京のメーカーオートイーヴィが開発して11月にも発売するそうです。ガソリン2輪車に比べて走行コストは5分の一というのも肯けますし、電気モーターで走りますから排気もなくなることは確実ですし、あのバタバタ音もなくなることが期待されます。電気モーターだけだとどのような音がするのでしょうか。新聞配達をする人が利用してくれたら、早朝にバイク音で起こされてしまうことはなくなるのですが。
電池の性能を向上させ、電池重量を大きく引き下げ、電池重量が12キロのタイプと24キロのタイプの2種類が商品となりますが、1回2時間の充電でそれぞれ30キロメートル、60キロメートルの走行が可能だと発表しています。電池は着脱式で、家庭で充電できるようになっています。電動アシスト自転車の大型化と考えれば良いのでしょう。価格は12キログラムの電池搭載のもので29万円、24キロのもので31万円程度とされています。電池容量が2倍になってもこれだけの価格差だとすれば、24キログラムの電池で走行距離が60キロのものを選ぶ人が多いでしょう。電池が何年保つかは示されていませんが、5年ほどは使えるものであってほしいものです。夜間に充電するとしても、何キロワットの充電装置が必要でしょうか。契約電力の変更をしないで済むでしょうか。電池が着脱式ですから、充電済みのものと取り替える方式にすれば、20〜30キロメートルほど走れば出発地に戻るような業務車に使って効率を上げることができるでしょう。充電は安価な深夜電力を使うようにするのです。余分なバッテリーを保有しなければなりませんが。
ところで、福田首相が辞任しました。唐突でびっくりしました。ただ、地球環境対応という側面から見ると、いままで膠着状態だった日本の対応策が前進し始めたのは福田さんが出した方針に拠るところが多いように思えます。太陽電池への支援策が急展開して強化されたのも、何年までに何倍という具体的な目標を示したので、関連省庁も動かざるを得なかったのだと思っています。まだ家庭用太陽電池設置に対する支援について具体的な方策が示されていないのですが、概算要求に出された補助金の額だけは大きくなっています。洞爺湖サミットでも、どちらとも解釈できるような温暖化ガス排出削減策の方向を出して、一応決裂させずに会合を終わらせただけでもよくやったのだと思います。
次の首相がどのような方針を出すか分かりませんが、環境対応については福田さんの路線を具体化してほしいものです。それにも貢献できるのが充電できる二次電池です。自然エネルギーの導入を拡大すれば、どうしても系統と良好な関係を保つのに必要なものですから。性能もコストも商品として普及する範囲に入ってきたと思います。後は電動スクーターのようなものも含めて多様な市場が生まれるのを待つばかりでしょう。