効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日中共同でのガス田開発

日中で両国の境目に広がる海底にある天然ガス田の開発を共同で行うことが何とか合意されたようだ。内容にはまだ不透明なところがあるものの、一応の共同歩調がとれるようになったことは結構なことだ。しかし、今後もナショナリズムを反映した駆け引きが行われ、そこでも過去の歴史を巡る問題が持ち出される可能性が高い。そのようなトラブルによる開発の遅れは、温暖化ガス排出の少ないエネルギー資源を確保しようとする共通目的のために大きな支障を来すことを両国が重要視して、それぞれの国民の納得を得られる形で生産開始にこぎ着けてほしいものだ。
天然ガス田が国境をまたがる場合、そこから産出するガスがどちらの領域から主に採取されているかも論議を呼ぶ問題となることが考えられる。ある程度は科学的知見によって判断できる部分があるとはいえ、その結果の解釈によっては利権の配分にも意見が対立することがあるに違いない。日本と大陸の海域の距離が狭いだけに、同じような問題が他の国と起こる可能性もある。いま領海問題がある地域に天然ガス田がないとは言えない。それを予測した国際的な解決策が模索されなくてはならないだろう。その意味でも今回の日中合意はモデルともなるものだ。先に手をつけた方が勝ちとならないでほしいものだ。