効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■水素を上空のパイプラインで輸送する実証事業

水素時代に入ると良く言われるが、大量の水素を輸送するだけでは不十分で、少量の水素を、いまLPGで行っている方法のような少量地域供給が必要だと思っていた。そこに出てきたプロジェクトがある。ブラザー工業は8月6日、巴商会(東京都大田区)と横浜国立大学とともに、福島県浪江町より、上空にパイプラインを敷設して低圧の水素を送る「水素柱上パイプライン輸送実証事業」を受託し、契約を締結したと発表したと報じられている。

同実証事業では、旧浪江中学校の敷地を使用し、低圧の水素を輸送する全長400mのパイプラインを地上約5メートルに敷設し、ブラザー工業燃料電池を使って発電安定性確認とリスクアセスメントを実施する。これにより、安定稼働と安全対策に必要な情報を得ることを目的とする。それをもとに今後の実使用に向けた法的な観点での課題検討まで行う予定だという。

水素柱上パイプラインは、水素を安全かつ安価に輸送するためのしくみとして考えられたもの。上空にパイプラインを敷設して低圧の水素を送ることで、災害等で配管が破断した際も、空気より軽い水素は生活圏より上で拡散されるため、爆発に至る可能性は低く、人や生活に影響が及ぶリスクは低いとされている。また、地中に配管することを考えた場合、配管が破断した際に水素の漏出を感知するための付臭が必要となるが、水素柱上パイプラインにはその必要もない上、安価に輸送インフラを構築できると考えられている。

面白いやり方だとは思うが、景観の面を考えると、その柱は住宅の裏側を通す方が良いと考えられる。新しく開発される団地などでは電柱はなくなるはずだから、水素柱上パイプラインだけが目立つのを避けるためだが、その団地が水素燃料電池を利用する住宅ばかりであれば、強い反対はないだろう。漏れてもすぐ上空に拡散するからだ。再エネからのグリーン水素の利用方法がもう一つ生まれたことになるかも知れない。

 

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