効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カリフォルニア州で、ガス火力を大規模蓄電池に置き換え

カリフォルニア州当局は、このほど、州の北部中部に電力とガスを供給しているPG&E社が、耐用年数に近づいた既存のガス火力発電所を大規模容量の蓄電池に置き換えるという計画を承認した。というよりも、PG&E社は、カリフォルニア州が蓄電池の増強を強く要請したことから、この計画を作らざるを得なかったという方が正しいのかも知れない。同州は化石燃料の消費を抑制するように電力事業へ強く要請し、半ば義務づけているためだ。州当局は、風力などの再生可能エネルギーをさらに導入するために、2020年迄に1.3GWの蓄電設備(必ずしも蓄電池ばかりではない)を導入することを義務づけている。カリフォルニア州では今年9月、2045年迄に、供給される電力を全て再生可能エネルギーからのものにするという法律を成立させている。現在同州では電力の34%をガス火力に依存している。
この蓄電池の一部はテスラが設置を担当し、4セットでの容量は183MWで、PG&E社が所有することになっている。Vistra Energy社は300MW、Hummingbird Energy Storage LLCは75MW、Micronoc Inc.は10MWを需要サイドに設置する計画。これによって電力料金がどのようになるかについて、この報道では触れていない。風力や太陽光発電の発電コストが大幅に下がっていることから、相殺されて大きく料金が高くなると想定していないのかも知れない。日本では到底想定すら出来ないような電力供給システムが現実化している。この動きをトランプ大統領は抑制しようと試みているが、まず成功しないだろう。