効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水素の分離

千代田化工建設は水素をトルエンに吸収させ、ローリーで運搬し、到着地で水素を分離して取り出す方式を開発して注目されている。そして、三菱商事と組んでオーストラリアから褐炭から作った水素を日本へ大量に輸入し、発電に使おうとする構想も発表している。水素をそのまま、あるいは混焼させるエンジンやタービンも開発されており、水素社会の到来が近くなった感じもする。その千代田化工が、地球環境産業技術研究機構(RITE)とともに水素を高効率で分離する技術を開発したと報じられている。二酸化ケイ素(シリカ)を主成分とする無機膜を使う技術で、水素を通す膜の形状などを工夫して分離の性能を従来の3倍に高めたという。水素を製造する装置が小型になりコストも安くなる。燃料電池車に水素を供給する水素ステーションなどとして2025年ごろの実用化を目指している。純度99.99%以上の水素を膜1平方メートル当たり1時間で約11万3千リットル取り出せる。従来は同約3万9千リットルだったというから飛躍的な増量となる。同社が開発した分離後に取り出す水素の純度が99.8%にとどまり、高純度で水素を取り出す技術が求められていた要請に答えた開発だ。燃料電池への利用もできるだろう。