*COP24が始まった
ポーランドのカトヴィツェで12月2日、国連の地球温暖化防止会議「COP24」が開幕した。今回の命題は「パリ協定」のルールブックの策定だ。2015年のCOP21で採択されたパリ協定は、今世紀後半にはCO2など温室効果ガスの排出を実質ゼロにし、産業革命以降の世界の気温上昇を2度未満に抑え、1.5度に抑える努力を追求する、という目標を掲げている。だが、達成に向けた詳細なルールはまだ決まっていないのを、各国の利害を乗り越え、60もの分野に関係した詳細なルールを決めようとしている。
1997年12月に京都で開催されたCOP3を思い返してみると、国際的な枠組を作ることの難しさを痛感する。このCOP3で決まった京都議定書に当初加わっていた米国が、COP6の後離脱したのだが、今回のCOP24についても、米国がいま地球温暖化に対して示している姿勢が極めて消極的であるだけに、また、温暖化ガスの大量排出国である米中の対立が目立つようになっているだけに、実効性のある具体的な成果が出るかどうかは見透せないのが現実だろう。
世界各地で異常気象に伴う災害が多発していることから、地球温暖化による気候変動に対する危機感は高まっているが、これに政治がからむと具体適正化を出すことができるかどうかが気になるところだ。