効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水銀を使わない蛍光ランプ

ウシオ電機の子会社ウシオライティングが水銀を使わない蛍光ランプを開発したと12月5日の新聞に報道された。通常の蛍光ランプが微量の水銀を含んだアルゴンガスを蛍光管の内部に封入して放電させて紫外線を出し、それで蛍光体を発光させているのだが、キセノンガスに電圧をかけて紫外線を出して光らせる方式を採用したのだそうだ。いままでのものと紫外線の波長が異なり、ガラスを透過しないために、紫外線による変色の心配がなくなる効果もあるらしい。
今日剪定した枝を切り刻んだものや、たくさん貯まった新聞紙、段ボール、空き瓶、空き缶などを車に満載してゴミ処理上へ行ったが、蛍光管は別に集めるところがあって特別処理されている。それは現在の蛍光管には全て微量とはいえ有毒な水銀が使われているために、普通の白熱電球のように砕いて埋め立て処理するわけにはいかないからだ。
今回の新しい蛍光ランプは電極面積が大きいために寿命が長くなり、いままでのものの2倍以上の4万時間保つとのこと。ただ明るさが一般照明用蛍光ランプの半分ということだし、価格はいままでのものと同じ明るさにした場合、2倍程度になるそうだ。しかし、水銀の処理コストを考えると、量産が進んで価格が下がってくればこの形式の蛍光ランプへの切り替えが政策的に推進されることも考えられる。
米国の電力事業は、家庭の電力消費を抑えるために電球型蛍光灯への切り替えを誘導しているが、そこで消費者から提示される問題が水銀だそうだ。今回のものはまだ電球型ではないので家庭用には向いていないが、いずれ電球型にも応用される開発が進められることを期待している。