効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

EV充電規格の統一

ガソリンなどを自動車に給油するのに、国が変わっても注入する装置に大きな違いはない。昔、ベンツをハイヤーしていたとき、運転手がガソリンと間違えてディーゼルオイルを入れてしまったことがある。暫く走ったらエンジンが止まってしまい、そこで初めて燃料の種類を間違ったことに気が付いたのだった。注入口の形が燃料の違いで変わることはなかったからだ。しかし、電気自動車が走り始めたときに、充電装置の規格をプラグから充電電圧や速度まで統一しなければ、充電ができないのは明らかだった。日本ではチャデモ(CHAdeMO)で統一されたのだが、各国で作られる電気自動車毎に充電の規格が異なっているのが、自動車業界にとって大きな問題だった。だが、自国の電気自動車産業を育てる意味からも、規格統一はなかなか進まなかった。だが、このほど、日本と中国の業界団体は規格の統一へ向けた協議に入ることで合意したと報じられている。将来の規格統一へ向けて、まず充電技術の共同開発に着手する計画だという。充電技術については、電池自体の特性も揃えていかなくてはならないが、中国が日本と摺り合わせをすることになったのは、アジアへの電気自動車への普及を大きく促進することになるだろう。中国の規格「GB/T」を推進する「中国電力企業連合会」と共同で、急速充電技術などを開発するということだ。乗用車だけでなくバスやトラックに対応する高出力の規格を2020年に決める。日中で規格を統一すればシェアは9割を超え、電気自動車(EV)を充電する規格の国際標準になる可能性がある。国際規格では欧米勢が「コンボ」という異なる規格を推進している。蓄電池技術の開発もまだ途上にあるだけに、どの程度の規格統一が必要か難しい点はあるが、やっと国際規格統一の方向がでてきたようだ。