効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

トランプ政権の自動車燃料効率基準緩和へカリフォルニア州などが反対する訴訟

オバマ政権の遺産として、自動車の走行効率を上げ、地球温暖化ガスの排出を引き下げるという厳格化した基準が設定されていたが、トランプ大統領はこれを緩和して元に戻すという方針を示した。それに対して、カリフォルニア州が反対だとしてEPA(連邦環境局)に向けて訴訟を起こし、それに、Connecticut, Delaware, Illinois, Iowa, Maine, Maryland, Massachusetts, Minnesota, New Jersey, New York, Oregon, Pennsylvania, Rhode Island, Vermont, Virginia、Washington、そしてワシントンDCが訴訟に加わっている。オバマ政権時代に強化された環境基準の達成に向けて自動車メーカーは、車体の軽量化、エンジンの高効率化、電気自動車、燃料電池自動車などいろいろな対応策を打ち、目標を当初示された年より早く達成するようになっている。カリフォルニア州連邦政府の基準より高いものを設定する権限がEPAから与えられていたが、トランプ大統領の方針に従って、EPAはその権限を取り上げようともしているらしい。カリフォルニア州のブラウン知事は、自動車の環境規制の緩和を世界の自動車最大生産国である中国は目指していないのだから、米国で最大の自動車市場であるカリフォルニア州も現在の厳格な基準を維持すべきだと主張している。またアルミ製造業は自動車軽量化に対応するために大きな投資をしたのだから、いまさら基準を緩和されるのは大きな迷惑だとしている。この訴訟が今後どのような進展をするか、トランプ大統領がどのように動くか、世界への影響は大きいだろう。