*ウイングフォーラム2018
今日午後、AI、IoTなどのデータ処理に関する標題のセミナーがあったので出かけた。初めての参加で内容は推察だけで判断して申し込んだのだが、梅田のヒルトンホテルの宴会場を借り切ってのもの。会場は満杯。あまり期待していたわけではなかったが、データ処理についての知見を具体的に得ることが出来たような気がする。AIにしろIoTにしろ、その基礎には大量のデータを、時にはリアルタイムで処理することによって、目的を達成するものだが、今日の話の中で、システムを検討するときに最初からデザイナーが参加している必要があるというのは新鮮な驚きだった。技術的な課題の解決にしろ、サービスシステムの設計にしろ、顧客が何を求め、それに何を提供するかについて、高度な技術での検討をする前に、顧客とのインタフェースなどをビジネスデザインとして検討できる人が入っていなければ、技術課題の処理に傾いてしまう。日本ではそのケースが多いが、米国などでは検討の最初からデザイナーが参画していることが普通で、デザイナーには必ずしも高度な技術を身につけている必要はないそうだ。結局のところビジネスモデルを最初から具体的に設定した上でAI、IoT、のシステム設計をすることが、成功の鍵だと言うことだった。
データ処理については、この間テレビで見た農業へのAI適用が参考になった。農業ではこれまで、人の経験と勘で作業が行われていたが、ドローンを使って田畑の反射光の色を多量のデータで解析することで、米などの刈り入れの時期を確定できるという事例だったが、これによって、農家が絶えず田畑を見回る必要がなくなり、かつ、取り入れ時期の判断をAIが助けてくれる。今日の話の中では、データには誤差もあるし、外部からのノイズもあり、そのまま使えるかどうかを判断することも重要だそうだ。抽象的な理解になってしまったが、村田製作所の事例では、AIシステムを導入して稼働率が20%上がったそうだ。今後多方面で応用されるだろうが、鍵となるのは、必ず人間が判断すべきこともあるということだろう。