効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

パワー半導体の高効率化

交流と直流の変換や、電気の周波数を調整するために使われる部品であるパワー半導体は、大きいものから小さいものまで多種類あり、かつ数も多い。それだけに、その効率が僅かでも上がり、熱損失が減れば、その累積効果は大きい。熱損失が減れば、発熱が少なくなるために空調の負荷も下がることになり、連鎖効果も大きい。専門メーカーである東洋炭素は、モーターや照明の制御に使われるパワー半導体用の次世代型ウエハー(基板)を2020年にも量産するということだ。半導体の電力ロスは従来の半分になる。回路に流した電力が熱として失われる原因になるウエハー表面の傷やゆがみを減らす独自の製法を用いることで実現させた。パワー半導体液晶テレビや冷蔵庫など身近な家電にも多く使われているが、エアコンでは温度や消費電力を調整する部材であるインバーター用として、国内向け機種の大半に搭載される。データの記録や演算に用いられる半導体と比べて加わる電圧や電流が大きい。目に見えないところに積み重ねられるこのようなエネルギー消費の効率化が社会の底を支えることになるのだと思う。