効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

バイオマスガス化発電

信州大学で、木材を燃料にして発電するバイオマス発電所向けに、木材を丸ごとガスに変える技術が開発された。これまで、木材をガス化する場合に、どうしてもタール分が残ってガス化プロセスの障害となるため、ガス化発電への利用の支障になっていたのを解決できるかも知れない。タールそのものには有用成分が多く含まれているのだが、それは別に考える必要はある。木質バイオマス発電をする場合、材を細断して作ったチップを蒸し焼きにしてガス化する装置とガスを燃やして発電機を回す機器などで構成される。現在は木材の15%がタールなどになって残ったが、新技術を使えばほぼ100%がガスになるとのこと。新技術は木材チップの表面に赤さび成分の酸化鉄を塗って加熱することで、プロパンなどのガスを取り出す。加熱した酸化鉄は木材を構成する有機物を細かくする性質が非常に高いらしい。実験では酸化鉄を混ぜた液体に木材を浸してから、セ氏350〜500度で10分ほど加熱することでバラバラになった有機物はガスに変わるとうことらしいが、ガス化プロセスそのものを大きく変化させるものではないだけに、実用化できれば貴重な方式となるだろう。バイオマス発電に朗報となる成果を生み出してほしいものだ。