効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ウラン濃縮工場「合格」決定

原子力規制委員会は17日、日本原燃のウラン濃縮工場(青森県六ケ所村)について、新規制基準に基づく安全審査に合格したとする「審査書」を正式決定した。同工場は、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルの施設で、原燃の施設の合格は初めて。2016年9月に審査をほぼ終えていたが、その後、安全確認作業で品質保証の責任者による虚偽申告の疑いが判明。合格まで時間がかかっていた。原燃にとってはめでたしめでたしだろうが、これから先この工場が何のために存在するのかが問われることになるだろう。日本で、核燃料サイクルについて、本命とするのは、高速増殖炉プルトニウム燃料を製造することだったが、唯一の高速増殖炉であるもんじゅ廃炉がほぼ決定しているのだから、その目的はなくなっている。燃えるウラン(ウラン235)の割合を3〜5%に高めた「製品ウラン」を生産する国内唯一の施設でもあるが、それを使用できる国内原発の数は限られており、しかも全部が再稼働するかどうか分からない。お荷物設備になる可能性は高いだろう。