効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

デジタル情報の流出

顧客データが外部の誰かに盗まれた進研ゼミが、信用を落として事業が低迷している。これは一般企業であればどこにでも起こりうることで、狙われたところが不幸と言ってもよかろう。しかし、今日報じられた「米国のYahooが10億人分のデータが外部に流出した」というケースは今後のIT事業に深刻な問題提起になっているはずだ。今年9月に流出を公表した5億人分以上の個人情報とは別の情報だが、同社は前回と同じ「特定の国家」が支援する攻撃者の犯行とみている。特定の国家が、ということは責任の転嫁で、逆に国に狙われたら逃げる術がないということになる。サイバー攻撃の手口は高度化しており、最近では少しずつ時間をかけ気づかれないようデータを抜き出すことも多いらしく、今回の件では、ヤフーは侵入されてから3年以上、気づかずに放置していたことになる。要するに、データを安全に保持するのはプロ中のプロであるYahooでも防げないということだ。
そこで心配なのは、これから進展するスマートグリッド、マイクログリッドによる電力供給が全面的にITで制御されるようになれば、恣意的に大停電を起こすことなど極めて簡単ということだ。どこかで人間が関与してデータの流れを阻止することも考えられるが、人間自体が過ちをする可能性も高い。IT世界では絶対的な安全は保てないという前提で行動せざるを得ないだろう。電力については、完全に自前の発電、蓄電で安定供給を確保する必要が出てくるかも知れない。燃料電池や蓄電池の価格も下がっているから、具体的な関心を示す人も増えるだろうと思う。