効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ロサンゼルス市の再生可能エネルギー目標

米国カリフォルニア州は、再生可能エネルギーの導入に極めて積極的であるが、その中心都市であるロサンゼルス市議会が最近、市の水道電力局に対して、再生可能エネルギー100%を達成する方策について検討を指示する決議を行った。この市営電力事業は米国第一の公営電力事業であり、影響力は極めて大きい。カリフォルニア州は現在、2030年に1990年レベルの温暖化ガス排出量に対して40%に削減し、電力については2030年に50%を再生可能エネルギー由来にするという目標を掲げている。そのために、同州は化石燃料依存から脱却しようとしており、州内の電力事業(民営、公営を問わず)がその鍵を握ることになる。
この目標に対応してロサンゼルス市長は、2025年までに温暖化ガスの排出量を1990年比で45%、2035年までに60%、2050年までに80%にしようとするさらに高い目標を設定している。現在ロスでは、発電に大量の天然ガスを利用しているが、それに伴って保有されている貯蔵設備、ガスの輸送設備などから漏洩する天然ガスも無視できない。天然ガスの主要成分はメタンであり、CO2の80倍の温室効果を持つことから、このような設備からのガス漏洩防止に向けて、発電に天然ガスを利用しない方策を検討しているという。それは発電を全て再生可能エネルギーに依存することになるが、どのようにして達成するかがこれから検討されようとしている。