効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

新電力への切り替え

東京ガスが発表したところに拠ると、低圧電力の申込件数が50万件を突破した。低圧電力は家庭用と小規模の業務用が対象。同社は今年度の目標を53万件に引き上げたが、目標達成まであとわずかとなった。来年度は100万件の契約獲得を目指している。大阪ガスの数字を見ると、7月までに約17万件の顧客を獲得した大ガスは今年度の目標の20万件はほぼ達成が確実な情勢だとされている。東京ガスの顧客数が1,100万、大阪ガスの顧客数が730万だから、その顧客基盤の差が出ていると言える。これと数字で見れば桁が違うが、LPG供給事業者であるサイサンが、初年度の目標として掲げていた5万件を8月24日に突破したと発表している。だが、一方では、このような達進捗度を出している新電力は少ないようだ。この違いの決め手は、変更を呼びかける消費者との関係の密度にあるようだ。カードサービス会社などと提携して需要家を書くとしようとしている新電力が多いが、消費者との関係で見れば、やはり顔が見えるものが強いはず。ポイントなどで得をするというメリットだけではなかなか浸透力がない。変更を呼びかけて足を運ぶルートを持ち、警戒感なく扉を開けて貰える関係を構築している事業者が絶対的に優位に立つだろう。
これを来年の4月から始まる都市ガスの自由化に当てはめて考えると、都市ガス原料であるLNGをもっとも安く入手している大手電力事業者であっても、単にガス料金が安いだけで切り替える消費者は居ないだろうと思う。都市ガス事業者も手をこまねいて侵入を受け入れるはずもなく、また、ガスの場合には身近な安全性の問題として受け止める消費者が大半だろうから、電力事業者が攻めるには、消費者と直結し、顔つなぎのある事業者と提携しなければ成功しないだろう。