効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米ニューヨーク州、原子力の電力に環境価値

ニューヨーク州二酸化炭素(CO2)の排出削減を目的に、原子力発電所を維持するための支援策を導入するという。運転時にCO2を排出しない環境価値を証書化し、2017年4月から12年間にわたって売却収入を得られる仕組みをつくるという施策だ。この証書を売却できれば収益となる。この決定を受け、閉鎖される予定だった同州内のフィッツパトリック原子力(BWR、84万7千キロワット)は運転を継続する方針に転換した。これまでニューヨーク州は、再生可能エネルギーの導入に高い目標を示して、電力事業にその達成を義務づけてきたが、原発をこの一つに加えた形になる。導入するのは「ゼロ・エミッション証書(ZEC)」制度。州の認定を受けた原子力プラントが証書を発行し、小売電気事業者に割り当てる。ということは強制的に買い取らせるという形だから、電気料金に上乗せするということになる。同制度は、州公益事業委員会が先月承認した「クリーン電力基準(CES)」に規定されたものだ。30年までにCO2排出量を1990年比で40%削減するという州政府の目標を達成するための手段の一つと位置付けられている。これは12日に日記で書いた日本の制度改正に通じるところがありそうだ。