効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ドイツの放射性廃棄物処理

原子力資料情報室からの通信を受け取って、ドイツで放射性廃棄物の最終処分場の選定手続きが動き始めたと知った。処分の実施責任は国にあって、連邦放射性廃棄物機関(BGE)が新たに設置されることになった。今後は、放射性廃棄物最終処分に関わる作業がすべてBGEに移行する。放射性廃棄物管理のための資金(バックエンド資金)は、これまで事業者の負担とされていたものが、新たに公的基金を設置する方向が示されている。最終処分予定地の母岩として、岩塩層、粘土層、結晶岩が選択されているが、岩塩層は安全性に問題があるとされている。これから地上探査サイトの選定、地下探査サイトの選定、処分場サイトの提案・合意、という3つの段階で進められる予定となっている。日本でこのような具体的ステップが検討されているのだろうか。処分地として名が上がる場所でも、地下構造については「適している」と報じられるだけなのとの差は大きいように思える。日本の地下構造はドイツよりずっと複雑である筈だから、あまり安易な適地設定は避けるべきだろう。