効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

イオン・花王でトラック物流改革

自社製品を配送するときには、これまで自社製品だけを送るのが普通だった。その内に帰りの空車に他社の製品を載せるような事例も出てきてはいたが、それが本格化したとは思っていなかった。ところが、イオンと花王がトラック物流で提携することになった。首都圏と中京圏を出発する双方の車両が中間の静岡県で積み荷を交換し、出発地に戻る「リレー」方式を月内に導入、今後も協力企業を募るという。トラック運転手不足への対応らしい。これには配送のデータをやりとりして、積載量の調整などが迅速に行われなければ、配送時間に影響する。こうした長距離輸送のトラックリレーは人手不足解消に有効として、国土交通省が多様な企業間で実施を推奨することになっている。異業種がこのような協力をするには情報の共有が不可欠だろう。東名間の往復は通常、1泊2日になる。リレー方式は運転手の日帰りが可能になり、宿泊費などが削減できる。積み荷がない状態で運行する「空車」も減らせる。リレー方式への変更で2社合計では当該便の物流費を3割程度削減できる見込み。コスト削減に伴う利益は折半するという。トラック運転手の不足対応という意味だけでなく、トラック輸送のエネルギー消費を大きく削減する可能性もある。このような異業種の連携がこれから拡大することが期待される。