効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

節電要請

これから気温が上がって冷房の季節に入る。昼間のピーク需要が次第に高くなり、現有の発電設備では追いつけなくなる可能性が毎年心配され、全国的に節電要請が出されていた。ところが、政府は13日、今夏の電力需要の最盛期に全国どの地域でも節電要請をしないことを決めたと報じられている。2011年の東日本大震災以降、夏と冬の需要期には節電を要請してきたが初めて見送ることになる。節電が定着したからだという言い方もできるかも知れないが、太陽光発電が導入された量が大きくなり、ピーク需要への対応がやりやすくなった側面もあるだろう。需要が最も多い8月でも、供給力がピーク時の需要をどれだけ上回っているかを示す「予備率」は大手電力9社の合計で安定水準の9.1%を確保し、安定供給に必要な3%を大きく上回ると見込んだそうだ。東西で異なる周波数を変換する連系設備の容量が大きくはないから、東と西それぞれに余裕があるということだろう。いまでは消費者が苦労して節電するようなことではなく、自然体で余裕ができたのだと思う。問題は、老朽化した火力発電設備を早急に更新する施策を実施しないと、突然の故障で広域停電が起きる可能性があることは念頭に置いておいた方が良いだろう。