効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高速増殖炉もんじゅ

ナトリウムによる冷却回路の損傷以来ずっと停止している高速増殖炉もんじゅは、廃炉になるだろうと思っていたのだが、昨14日、政府が存続の方針を表明した。原子力規制委員会廃炉も含めた運転主体の見直しを勧告していたし、規制委は昨年11月13日、原子力機構について「運転を安全に行う資質がない」と断定。機構に代わる運転主体を具体的に特定し、新たな受け皿が見つからない場合はもんじゅの抜本的な見直しをするよう、機構を主管する馳浩文科相に勧告していたにもかかわらずだ。その回答期限を「半年をめど」にしていたが、検討会では「新主体が備えるべき要件」や「理想的な体制」の議論にとどまり、具体名を取り上げるには至っていない。、平成26年4月に決定したエネルギー基本計画で、もんじゅを「国際的な研究拠点」と位置付け、「国の責任の下」で維持することを決めたことから、いわば面子を保とうとしていると言える。いま保有するプルトニウム48トンに対する国際的批判に応ずるという施策かも知れない。しかし、もんじゅが再度稼働状態に入ることはほとんど不可能に近いと思う。それに資金を投入するのは無駄でしかない。廃炉を前提にしながらここで見切って、再生可能エネルギー導入をさらに推進するための送配電系統整備に投資する方が、早期に目的を達成できるはずだ。