効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

地域のエネルギー

これまでの発送電システムは、大規模な発電設備を作り、そこから延々と送電線を需要地まで引っ張っているのだが、このビジネスモデルが大きく変わろうとしている。それはマイクログリッドで、エネルギーの地産地消に関心が高くなっているのに対応すると同時に、その地域でのエネルギーシステムのコストが従来方式より安くなると考えられるからだ。海外での情報だが、英国のベンチャー企業であるRenovagen社が、コンテナに格納できる可搬型マイクログリッド・システム「MultiGen」を開発し、現在クラウドファンディングにより事業化のための資金を調達しているという。 MultiGenは出力が9〜18kW、銅・インジウムガリウム・硫黄の化合物半導体からなるCIGS系の薄膜太陽電池を採用することで、「ロールアレイ」として展開・収納できる。すべて展開したときの太陽光パネルの面積は50m×2.4mで120?となる。ソーラーパネルを使わないことが味噌で、インドやアフリカといった地域にまだ電気が通じていない村落などにも有効なシステムになるだろう。最近読んだ本に、このようなシステムの普及には、寄付といった方式でなく、地域住民も何らかの形でコスト負担に参画することがなければ、持続可能性の高いシステムは定着しないというが、同感だ。