効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の掘削リグの数

米国で石油、天然ガス探索のための掘削リグの数が急減している。先週末で480本と記録的な低さとなった。この内、石油探索リグは386、天然ガス探索リグは94となっている。1年前には1,125本のリグが掘削をしていたし、2014年の9月には1,931本という数に上っていたものがここまで落ち込んだのは、石油価格がバレル当たり30ドルというレベルにまで低落したことを反映しているものだ。2年前には100ドルだったのだ。米国の掘削リグの数がピークだったのは1981年で4,530本だったそうだ。それが1999年には488にまで落ち込んだことがある。その線をさらに下回る数しか掘削を行っていないことになる。石油、天然ガス産業は大きな壁に直面していると言えるだろう。シェールオイルが開発されて、米国は石油の自給国になったのだが、世界的な石油価格の低落に見られるように、中国などの経済低迷によって、世界的に石油需要が落ち込んでいる状況は当面改善されそうにない。米国の雇用状況にも大きな影響を与える可能性があるが、今年大統領選挙があるために有効な施策を迅速に打つことも難しい。これが日本に輸入される石油、LNGの価格にどう反映されるかも重要だろう。もしトランプ氏が新しい大統領になったとすれば、エネルギーの輸出税を導入する可能性も否定できない。エネルギー市場の動向を見守っている必要がある。