効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギー効率の高いビル

日本のオフィスビルのエネルギー消費効率は、世界の先進国の中ではかなり低いのだが、最近相次いでネットゼロビルなどの事例が発表されている。だが、これが普及するまではなかなか効率は上がらないだろう。だが、部分的な改修でエネルギー効率を大きく上げることは可能だろう。清水建設オフィスビルのエネルギー消費量を15%減らせる空調システムを開発したという記事をみての印象だ。天井裏に効率よく冷気を作る装置を設置。自然の空気の対流で天井そのものを冷やしつつ、天井の無数の穴から冷気そのものが室内にしみ出す仕組みだ。電力を多く消費する送風機を使わずに済むようになり、省エネが実現できるという。冷却装置は天井30〜50平方メートルあたり1台の割合で設置する。装置には冷却コイルを用い、セ氏16度の水を通すことで同20度の冷気ができ、中小規模のオフィスに必要な1平方メートルあたり60ワットの冷房能力を確保するという具体的なやり方が報じられている。これならば既築のビルでも採用することができるだろう。一種の赤外線空調だから、フロアー別に冷房ができる。ビルの新築時の導入を想定すると、建築費は通常のセントラル空調に比べ2%程度上がるが、電気代の節約により7〜8年で回収できるとみているとのことだが、既築ビルへの施工についても試算してほしかった。