効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

蓄電池の開発

蓄電池の新しい技術開発が続いているようだ。いまリチウムイオン電池が中心に性能が向上して来ているが、どうしても希少金属である素材を使うという制約が大きくなる。ところが、京都大学が、その制約を打ち破る可能性のある素材を使った蓄電池の技術を開発したと報じられている。京都大学が安価な亜鉛と空気中の酸素で発電する充電式の亜鉛空気電池を開発したのだが、同じ重量のリチウムイオン電池の3倍のエネルギーを蓄積できるということだ。蓄電量については亜鉛の方が大きいとは知らなかった。亜鉛はリチウムに比べて2倍の電気を運べるため高容量にしやすいが、充電時に亜鉛が不均一になり、充放電を繰り返すのが難しかったそうだ。溶媒に添加物を加えることで亜鉛の動きを改良し、実験で100回以上充放電できることを確認し、添加物の性能を高め1000回以上を目指している。この記事を読んで、リチウムが万能ではなかったのだと教わって、なんとなく安堵した感じがする。亜鉛はリチウムより安く、有害な有機溶媒も使わない。高容量の亜鉛空気電池を用いて高出力のニッケル水素電池を充電すれば高容量と高出力を両立できるとしている。電気自動車などへの応用を見込んでいるというが、そうなれば電気自動車の充電方式も変える必要が出てくるだろうが、早期の商品化を期待している。ただ2種類の電池を組み合わせる点に難しさがあるかもしれない。