効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

伊方原発3号機再稼働へ

昨日伊方原発3号機の再稼働を愛媛県知事が認めたことによって、再稼働に向けて一歩進んだ。原子力規制委員会による現地での設備の検査などを経て、年明け以降に再稼働する見通し。九州電力川内原発(鹿児島県)に続く「2番手」となる可能性があるが、国内の原発の大半は再稼働に向けて多くの課題を抱えたままで、再稼働が順調に広がるかどうかは不透明だと日経新聞が報じている。原発が設置されている地域の同意が不可欠な要素となることが明確になったのだが、このファクターについて他の地域の原発がどのように再稼働に向けた同意の進展を見せるかが見えにくい。伊方原発3号機は現在、規制委から安全対策に用いる設備の詳細を記した「工事計画」の確認を受けている。認可が出れば、現地で実際に設備を確認する「使用前検査」に入る。手続きには数カ月〜半年程度かかるとみられ、再稼働は年明け以降になるらしい。規制委の安全審査にはこれまでに15原発25基が申請したが、合格したのは川内、高浜、伊方の3原発5基のみ。福島第1原発と同じ「沸騰水型」と呼ばれる形式の原発ではまだ合格事例がなく、後続の原発の再稼働がどこまで広がるかは見通しにくい。だが、伊方原発の再稼働が確実になったことで、西日本の電力供給不安はほぼなくなったと考えられる。その結果、これまで抑制的に推移した電力需要が増加の方向に向かう可能性も有る。エネルギー消費の効率化と再エネ導入に必要な系統補強が引き続いて必要なことに変わりはないだろう。この分野への投資が、長期的に化石燃料の輸入量を削減するのだから。