効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

回生電力

今日午後、ある講演会へでかけたが、難波に向かう電車の最後尾の車掌室のところ、ということは逆向きに行く時には運転席になるところに座った。走り去る景色を眺めている間に、電車が下り坂にかかってブレーキをかけているのを感じるのに、ブレーキに使う圧縮空気の圧力計の指針が全く動かないのに気が付いた。明らかに回生ブレーキを使っている証拠だ。ということは長い下り坂の間発電し、その電気を架線に送り出しているのだ。この電気は、坂を上ってくる電車に消費されるだろう。しかし、そのタイミングが必ずしも一致するとは言えないから、架線の直流電圧は変動するはずだ。ある範囲であれば許容されるだろうが、ある限界を超えると、近辺の変電所からの送電量を制御することで電圧の調整をしているはずだ。見ていると、駅に停車するときにだけ空気圧ブレーキを使って車輪の回転を摩擦で抑え込んでいる。回生ブレーキで運転する区間が長ければ、空気ブレーキ周りの電力消費が落ちるし、車輪の回転を押さえるシューのすり減りもすくなくなり、安全性も高まるだろう。これまで理屈でしか理解していなかったものを、運転台の幾つかのメーターの動きで知ることができたのは嬉しかった。回生電力を駅の照明用電力に使う所も幾つか生まれているが、ここでは蓄電池が重要な働きをするし、その制御も開発されなくてはなるまい。