効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力・ガス市場の自由化

日経BPが開催したシンポジウムに今日一日座って聞いていた。場所は目黒雅叙園というところだが、風雅な名前にふさわしい庭屋建物だったが、中には立派な会議場があった。ただ目黒から急な坂道を上り下りしなくてはならないのは厳しかった。会議そのものは「エネルギーNext」という日経BPが出し始めた雑誌の読者を対象にしたものだったが、会場は満席。500人くらいだったろうか。来年の電力完全自由化、それに続くガスの自由化が始まるのを機会に、さまざまな新しいビジネスが走り出しているのが具体的に分かって面白かったが、日本のエネルギー市場が福島原発の事故を契機にして変わっただけに国内にこの分野に長けた企業は少なく、欧米の自由化先進国ですでに長い経験を持つ企業に新しい市場を席巻される怖れもある。エネルギー事業者自体は、ガス事業がガス器具を通じたサービス業には経験があるため、電力よりも経験を持っているとはいえ、日本の特殊事情がいろいろと障壁になるだろう。エネルギーの地産地消を標榜する行政も組み込まれた地域事業も、ドイツなどを参照した話があったが、地域社会の成り立ちが大きく異なるのだから、アイデアの取り込みはかなり難しいだろう。終了後なんとか家に帰れる新幹線がほぼ一杯だったのには恐れ入った。自由席で何とか潜り込んだが、日本は物流も交通もエネルギー供給もタイトなのだなと感じながら家路についた。