効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

核ゴミの処理

経済産業省は、原子力発電所の使用済み核燃料から発生する放射性廃棄物(核のごみ)を、地下3千メートル以上の深い穴に埋設・処分する研究に乗り出すと報じられている。これで数万年という長期間放射線を出し続ける核のゴミを隔離しようとするものだ。正気の沙汰ではないと思う。埋めてしまえばそれで処理できるという考え方自体が独善だろう。その穴が長期間安定にじっとしているということが、この絶えず動いている日本列島で実現できると誰が保証できるのだろうか。研究に乗り出す手法は石油などの資源開発に用いるボーリング技術を活用して直径数十センチメートルの縦穴を掘り、3千〜5千メートル程度の深さに核のごみを重ねて埋めるという。経産省は2015年度から研究機関などに委託して調査を始め、実現性が見込めると判断すれば試験的な掘削などを検討するということだが、地殻構造が安定しているところならまだしも、国内処理を前提にする限り、原発を維持しようとする動きと裏腹な活動だろう。既に大量に溜まっている核ゴミの処理も問題だが、それもこの穴掘り研究が結果を出すまでは、一時保管をせざるをえない。同じ補完するのなら地上でドライセルに入れて保管する方が、監視が実際にできるだけ安全だと言える。