効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高速増殖炉もんじゅ

今日の夕刊で次のような短い記事を読んだ。「日本原子力研究開発機構の松浦祥次郎理事長は23日、高速増殖炉原型炉もんじゅ福井県)で1年半にわたり実施した集中改革の結果を下村博文文部科学相に報告した。保守管理や品質保証の見直しを進めたが、運転再開の見通しは立っておらず、下村文科相は「まだまだ国民の理解を得られる状況にはない」として、体質改善の徹底を求めた。というものだ。日本の原子力発電行政は、核燃料のリサイクルがうまく行くことが前提になっているのだが、その要となる高速増殖炉が実用的に使えるようになるかどうかも定かでないことがこの記事で分かる。国民の理解の問題ではなく、基本的な技術に解明されていない問題点が幾つもあることが問題だ。この問題点がクリアーできない限り、青森での使用済み核燃料の再処理をする意味もなくなる。しかもこの再処理施設もまだ満足に稼動する段階に到っていない。この中で将来の原子力発電政策を計画することは所詮無理だと考えるのが妥当だろう。使用済み核燃料の保存場所も、数年で満杯になるようだし、これ以上の原発稼動は天に唾を吐くのと同じになるように思える。