効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

薄膜型の次世代SOFC

海外からの情報で知ったという恥ずかしいことだが、名古屋のFCO Power社が、いわば半導体を印刷するような形式でSOFC(固体酸化物電解質燃料電池)のセルスタックを作り、家庭用規模である700ワットの出力のものを商品化しようとしている。従来型のSOFCスタックよりはるかに薄い(3センチ)ので、設置場所に制約が多い既築の集合住宅などにも設置できる燃料電池を設計できるようだ。勿論この周辺に燃料の受け入れ、あるいは排熱回収(するかどうかは分からないが)装置、インバーターなどを取り付けないと、一般家庭で利用できるものにはならないが、同社がこの2月に出したプレスレリースによれば、2020年には商品化できるようだ。スタックの耐久性とかセル単独での発電効率などは述べられていない。スタックの製造法が印刷方式なので、製造コストは大きく下がるとしている。先月自分も足を運んだ「第11回国際水素・燃料電池展」で展示されたようだが、この情報を入手していなかった.残念至極。ただ、量産の技術や周辺装置の開発は多分単独で行うのは無理だろうと思われるが、技術進歩とはこういうものかと思わされた次第。