効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

レスター・ブラウン(Lester Brown)

少し旧聞になるが、去る1月20日に、ブラウン氏が主宰するEarth Policy Instituteから、彼が80歳になって引退するのを機に、この研究所が活動を停止する計画だというメールを受け取った。彼はこの研究所を設立する前には、Worldwatch Instituteを率いて活動していたが、自分はその頃に知り合い、WWIが毎年出す、State of the Worldの日本語翻訳を監修していた。各章の訳者が異なるために、その感じやレベルの統一をするためだった。その頃勤めていたところが開催した環境関連シンポジウムの基調講演を依頼したこともある。彼の話し方は、スピーチをそのままコピーすると完璧な文章になるものだったことに驚嘆した記憶がある。暖かいし、ユーモア豊かな人柄は、人を惹きつけるものだった。その後個人的な対話をする機会もあったが、日本語版を出す出版社が変わってからは、監修もお役御免になった。彼がもっとも信頼する通訳として、いま環境分野で大活躍をしている枝廣淳子さんがいつも同行しておられたので、枝廣さんと知り合いになれたのも、いわば彼のお陰だ。EPIからのメッセージでは、この6月末を目途に、この研究所の活動から退くとのことだ。それに伴って、EPIも活動を停止するのだろう。この研究所から定期的に受け取るメッセージは貴重なものだったが、これがなくなるのは寂しいことだ。