効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マイクログリッド市場

米国の調査会社のNavigant Research社は12月22日、マイクログリッド関連技術の市場予測を発表した。2023年には1550億米ドル以上になる見通しだという。マイクログリッド関連市場は、基幹電力網の停電時に独立して運用する目的のほか、より多くの分散型電源を導入するための技術の確立の観点から、全世界のエネルギー関連市場における成長分野となっている。基幹電力網の停電時に系統から切り離して、建物なり地域なりが自ら保有する電源で電力を供給できるようにするものものが、これほど急速に実用化が進むとは思っていなかった。単一のシステムではなく、地域特性も含めて制御できるITシステムの開発が必要だからだ。クラウドの利用も不可避となる。また、コスト時に可能な蓄電システムも設置されなければならない。だが、昨年12月にデトロイト市で電力会社の変電所が故障して8時間以上の停電が起きるなど、米国では安定供給の不安が具体化するケースが増えていることが市場の拡大を確実化していると言えるだろう。スマートビルディング、デマンドレスポンス(需要応答)、変電所の自動制御、スマートメーター、関連サービスなども成長のカギを握るが、システム開発は必ずしも簡単ではないし、コストも無視できない。システム開発には将来の市場拡大を期待した息の長い取り組みが必要となるだろう。