効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本のメタンハイドレート資源

経済産業省は2015年度に、次世代の国産エネルギー資源として期待されるメタンハイドレートの調査を本格化させる。海底表層の調査に北海道周辺の2海域を新たに加え、8海域に拡大し、採取を伴うサンプル調査も14年度の2海域3カ所から新たな海域も含めた10カ所超に増やす。23年以降の商業化をにらみ、エネルギーの輸入依存からの脱却を目指すとのことだ。メタンハイドレートには海底の表層付近で取れる「表層型」と海底からさらに地下深くの地層に含まれる「砂層型(深層型)」がある。経産省は13年3月に太平洋側の愛知県沖で砂層型のサンプル採取に成功したが、技術やコストの面で課題が多いということが分かっている。一方、13年度以降に始まった「表層型」の埋蔵量調査では14年12月25日に上越沖、秋田県山形県沖の2海域3カ所の掘削でサンプルの採取に成功したと発表した。将来的には「砂層型」に比べ低いコストで回収できるとの見方が多い。ここまでは新聞報道のコピーだが、現在の原油価格低下が永続し、さらには、米国のシェールガス産出量が増加を続けるとすれば、いかに国産資源になるとはいえ、コスト無視でシェールガスの採掘を商業ベースで行えるとは思えない。メタンハイドレートの埋蔵量は大きいとされているが、エネルギー資源を輸入するのを継続するリスクをどのように評価して国産天然ガスの開発を進めるか、頭の痛い問題かもしれない。開発に成功させるとしても数十年はかかるだろうから、それまでの外部依存のリスク軽減努力を継続しなくては日本の安全保障は難しくなる。