効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

デザーテック

アフリカの北側にある砂漠地帯に、太陽光、太陽熱、風力発電を大規模に設置し、それを主として欧州へ送ろうとするプロジェクトがデザーテックだったが、財団を設立して構想を実現しようとしていたものが、参画企業の離脱が相次いだために、実現が難しくなっているようだ。欧州に再生可能エネルギーの普及が十分あったことも一つの原因かもしれないが、どのような展開をするか楽しみにしていただけに残念だと思う。デザーテック構想は50年までに総額4千億ユーロ(約56兆円)を投資して砂漠地帯に太陽熱発電所太陽光発電風力発電設備を建設し、欧州の電力需要の最大15%を賄うという具体性のある計画だった。同じような構想がアジアの砂漠地帯にも構想されていて、ソフトバンク孫社長が参画し、その電力を日本にも送るとしていたが、本元が消滅すればこれもなくなるのだろうか。壮大な計画だっただけに当初から実現性に疑問が投げかけられてはいたのだが、その通りとなってしまったのだ。アジアのデザーテックは政治的な状況から見て、日本へ送るというのは難しそうだが、周辺諸国のエネルギー供給としては可能性はまだゼロではないかもしれない。この地域に投資が行われるかどうかが決め手だろう。